8月10日 送り火の会を行いました。
当日は雨天にもかかわらず、43名の方がお集まりいただきました。
この送り火の会は今年新盆を迎える霊位に対し、遺族の方々の気持ちを伝える事を大事にして行っています。
17時、本堂にお集まりいただき、各家族の前に白木の位牌や塔婆・新盆を迎えます霊位にご家族の書かれた散華のお手紙を安置した中で、住職より「送り火の会」のお話をさせて頂きました。
本来のお盆の法要はお坊さんがお経をお上げして霊位を供養する事ですが、この会では遺族の心を霊位に捧げ、亡き魂と生きた魂がお寺の本堂で一体になって、仏さまの世界を共有する姿を体験して頂きたい事をお伝えさせていただきました。
本堂にて亡き魂に遺族の心をお供えした後、外に移動し位牌・散華の手紙を焼却炉に入れてお自我偈を唱える中で「送り火」を行いました。送り火を始めたころより雨が激しくなりました。お手伝いの方から参加者の皆様に屋根の下に移動してください。との声掛けも有りましたが誰ひとり移動する事なく「大事な故人さま」を見送りました。
私自身、お経を唱える中で雨が激しくなった事も有り少し早めに切り上げようかと思いましたが、悪天候にもかかわらずご家族の方々の「故人」を送る気持ちを感じ、いつもより長めのお経・お題目になりました。
最後に今回の会は赤ちゃんから小学生・中学生・高校生等幅広い年代の方々の参加が有りました。妙信寺は墓地納骨堂を持ってまだ20年の為、初めてお盆を体験する方が多かったと思います。世間ではお盆=行楽地へのお出かけと言う認識が強くなっている様子が伺えますが、その様な中で「送り火の会」を通じてどのような受け止めをして頂けたのかなと思っています。
通常お寺の法要に若い世代の方が参加した場合、「あー終わった・終わった」感を強く感じますが、お手伝いの方が会終了後、若い方達を見て「共に参加し供養する」する姿が印象だった事と真剣に手を合わせる事で故人に「つながりたい」と言う気持ちを強く感じた事の意見を頂戴しました。
住職記