月別アーカイブ : 2022年 7月

7月 盂蘭盆会 

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7月 17日午前午後、18日午前午後

計4座に分け 盂蘭盆法要を厳修しました。

 

お盆の法要ということで、

お盆の意味、由来について毎年の如くお話させて頂きました。

 

「お盆」の意味は?

と子供たちに尋ねてみても、

夏休み!海!スイカ!キャンプ!

等と楽しく愉快なワードの返答しかありません。

本来は「逆さづりの苦しみ」と知るとゾッとしますね。

私も初めて知った時は同じ気持ちでした。

 

元々、お釈迦さまの弟子の僧侶(目連尊者)が母親を亡くした際の説話からなります。

目連尊者の母親が地獄界(正式には餓鬼界)に堕ちてしまい、

その地獄界の母親の苦しみを例えた語がウランバーナー(盂蘭盆=逆さ吊りの苦しみ)であります。

その母親をウランバーナ―(盂蘭盆=逆さ吊りの苦しみ)から救出しようと、

一年の真ん中に当たる夏の時期に沢山の僧侶を招き供養法要をしました。

この説話から「お盆」の習慣が始まりました。

 

 

一見、「ウランバーナーの苦しみから救う」という方に視点を当ててしまいがちですが、

因果の「果」ではなく「因」に注目する、ということも信仰心の一つであります。

 

では何故この僧の母親は地獄に堕ちてしまったのでしょうか。

それは生前の「悪業」です。人に対して大変いじわるだったそう。

 

人間誰しもが生まれながらに持ち合わせている「いじわるの心」

人間の魂には漢字の如く「鬼」が潜んでいるのです。

もしかすると、お盆は誰しもが地獄に堕ちる可能性があるのよ。

と先祖様が示唆してくれているのかも知れません。

 

人間の心を巣食う鬼=「欲」を退治すべく

このお盆の時期にも「鬼は外」が必要なのかもしれません。

 

昔からの格言「人に優しく 自分に厳しく」を一日でも実行してみましょう。

私も「人に厳しく 自分に優しく」の日々をを戒めます(+o+)

 

合掌 善隆

 

 

 

 
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7月1日 祈祷会

ひまくん
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7月1日 祈祷会を厳修しました。

 

まだ体が暑さにも慣れていない時期ですが、

季節外れの酷暑続きで7月1日にして寺内のエアコンをフル稼働させました。

 

この日の話は、

中道家の家族話になってしまうのですが、

5月の半ばに中道家の愛犬が死んでしまいました。

その当時自分が感じたことを率直にお話させて頂きました。

 

仕事柄、亡くなられた方のお見送り(お葬式)をお勤めさせて頂いております。

その時のお話として、「死後の世界とは」、「供養とは」などのお話をしておりました。

 

これらの話は確実な答えがないながらにしても、

それぞれの宗旨の祖(当寺であれば日蓮聖人)の遺文を教科書として、

それを学び信じ、人々に伝えています。

 

私も当然、それを当たり前の如くしており

日蓮聖人のお言葉から沢山のお知恵を頂戴し

学び信じ人々にお話しさせて頂いてました。

 

しかしながら、

犬の亡骸を目の前にして、これらの内容が本当なのか?と疑ってしまい止みませんでした。

・供養は本当に届くのであろうか

・肉体と魂は分離するのだろうか

・そもそもお経に意味があるのか

 

このようなことを考え始めたら僧として持ち合わせている知識が混沌としてしまいました。

 

 

さて、今、中道家愛犬の死の話をさせて頂いていますが、私が今回の件から学びを得たのは、

「悲しみの共有による心的ダメージの緩和」です。

今回の件で中道家全員が様々な場面で涙している様子を視すると、

お恐らく自分一人だけではこの悲しみに耐えられないのではないだろうか、と。

 

学生の頃、テストで赤点をとってしまい、

周りの友達も同じ赤点だと少し安堵するかのように(筆者だけだったらすみません(._.))。

 

人間「自分だけ」と思うと多くのストレスを自ずと感じてしまう習性があります。

昨年夏にお勤めした「グリーフケア」の会で、「同じ境遇の人と共に」という学びがありました。

同じグリーフ(悲しみ苦しみ)を持ち合わせる人同士を集わせ(親を亡くした人同士、子を亡くした人同士)、それぞれの想いを語って頂くことにより、グリーフの緩和が生まれる、ということを学ばせて頂き、それを今回まさに実体験できたことに喜びを感じております。

 

犬だろ?

と思われる方もいるかも知れません。

そうです、犬です。三悪道といわれる畜生界の生き物です。

ですが、彼の死から家族全員が悲しみに暮れているのは紛れの無い事実です。

というのは、彼がそれだけ生前我々に愛、喜びを与えてくれていたということの裏返しです。

畜生道の生物が人間界の魂を動かしてくれました。

畜生道の生物ですら人間界の魂を動かしてくれるのです。

 

 

想えば伝えられると犬が教えてくれました。

神様仏様に沢山お経をあげようと思います。

我々の想いも神仏に届くはずです。

お盆です。

 

合掌 善隆

 
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